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EBS、EFS、S3...クラウド初心者がつまずいたAWSのストレージを理解するまで

1.はじめに
はじめまして。DXソリューション営業本部の岡田です。
10月にQESに中途入社して2か月ほど経過しました。現在はAWSを扱うグループで業務をしております。
AWSは便利なサービスがあってすごいなと思う反面、クラウド初心者の私にとっては
「サービスの種類が多すぎる!」と感じることが多々あります。
そこで今回は最初に立ちはだかった壁やその壁をどのように乗り越えたのかを説明したいと思います。
2.筆者について
・10月にQESへ中途入社
・前職ではVDI運用保守業務を行っていたためクラウドは全くの初心者
・入社前にSAA取得
3.AWSのストレージについて
「保存場所なんて一番安いやつでよくない?」
入社してからすぐに行われたAWS研修を受講していた当初、私の頭の中はこのように考えていました。
「データの保存場所が何個かあるみたいだけど、S3が一番安いし、容量無制限。だったら全部S3に入れればいいじゃん。」
このように安直な考えで研修を進めた結果、壁にぶち当たりました。
・LinuxコマンドでS3にファイルに書き込もうとしたら、パスが見つからずエラーになる
・複数のサーバーで画像を共有したら同期ができない
・EBSを使用したら、別のサーバーからデータを見ることができない
クラウド初心者の私は「同じ保存場所なのにどうして挙動が違うの?」と完全に混乱しており、
検索したドキュメントなどを開いても「ファイルストレージ」「ブロックストレージ」や「オブジェクトストレージ」などあまりピンとくる単語がなくイメージが湧きませんでした。
そこで、自分の身近にある物理環境に置き換えて考えてみるとスッキリと理解することができました。
1.EBS(Elastic Block Store)
イメージ:「PCに刺さっているSSD」
ストレージ種別:「ブロックストレージ」→物理的なハードディスクで初期状態ストレージ
・使用しようとしているPC(サーバー)専用で違うPCからは見ることができない
・直接つながっているため読み書きが早く、OSやデータベースを入れるのに最適
→OSを動かしたいときに使用
2.EFS(Elastic File System)
イメージ:「社内の共有フォルダ」
ストレージ種別:「ファイルストレージ」→ブロックストレージをフォーマットという設定を使用し、変換することでWindowsやMac、Linuxでファイルを使用することができるストレージ(ローカルネットワークでの使用が前提)
・ネットワーク越しでアクセスするのに最適でどのサーバーからも同じ画像ファイルを参照したいときなどに使用
→サーバー間で共有したいときに使用
3.S3(Simple Storage Service)
イメージ:「ネット上のGoogleドライブ」
ストレージ種別:「オブジェクトストレージ」→インターネット経由でのデータアクセスに向いているストレージ
・インターネット経由でファイルをアップロードやダウンロードする場所のため、Linuxのコマンドで直接アクセスすることはできない
・容量を気にせず安価で大量に扱うことができる
→安価で大量に保存したいときに使用
参考資料
今回のブログ執筆にあたり下記のAWS公式ドキュメントを参考にいたしました。
・クラウドストレージとは?
https://aws.amazon.com/jp/what-is/cloud-storage/
また各サービスの詳細は下記からご確認いただけます。
・Amazon EBS (Elastic Block Store)
https://aws.amazon.com/jp/ebs/
・Amazon EFS (Elastic File System)
https://aws.amazon.com/jp/efs/
・Amazon S3 (Simple Storage Service)
https://aws.amazon.com/jp/s3/
詳しい仕様や最新の料金については公式サイトをご確認ください。
4.わかったこと
冒頭で述べた失敗例ですが、Google Drive(S3)の中にWindows(OS)をインストールしようとしていたため失敗してしまったんですね。
ストレージには適材適所があることがわかりました。
クラウド環境においてもストレージも目的に合った使用方法を行うことが必要ですね。
5.まとめ
このように自分の身近にある物理環境に置き換えて考えてみると腹落ちすることができました。
現在行っているAWS構築の際などにもまず構成図を書いています。物理的なイメージをつけることでイメージが入ってきやすくなります。
現在AWS試験12冠を目指していますが、試験でわからなかったりつまずいた際などにも一度問題文の構成図を書いたりするなどしてみるとイメージが湧きやすくなるかもしれませんね。
FSxなどまだ触れていないサービスについてもこれから学んでいきたいと思います。
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