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記事公開日

Veeamを使ってVMwareからHyper-Vへ仮想マシンを移行(コンバート)する②

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皆さんこんにちは。
システムソリューション営業本部のインフラ担当エンジニアです。

前回のブログでは、Veeam Backup & Replicationを使って、VMware仮想マシンのHyper-Vへの仮想マシンの移行について説明しました。本稿では、リストア後の仮想マシン側の処理、Instant VM Recoveryの最終処理について説明します。

※前回の記事については以下のリンクを参照

Veeamを使ってVMwareからHyper-Vへ仮想マシンを移行(コンバート)する① 

 

リストア後の仮想マシンの処理

仮想マシンのリストア後、環境によってそれぞれ後処理が必要になる場合があるため、それらの作業を実施します。

Hyper-Vマネージャーにて、リストアした仮想マシンを選択し、右クリック→「設定」をクリックします。


仮想マシンの設定画面にて、Network Adapterの設定を変更します。 (本例ではHyper-V側でタグVLAN有効な仮想NICを使っているため、VLAN設定を追加)


仮想NICの設定を修正する事により、仮想マシンから外部への通信が疎通出来る事が確認出来ました。


その他、元のVMware vSphere仮想マシン内で設定していたDNS設定がクリアされてしまっていたため、再設定を実施。


「Instant Recovery を使ったクロスハイパーバイザ復旧でゲストOSのネットワーク設定が失われる」という報告は、Veeam 公式ドキュメントには明示的な既知不具合として見つける事が出来ませんでしたが、Veeamフォーラムでは Instant VM Restore 実行後にゲストOS側のネットワーク設定が消える事象が報告されています。ただし「DNS設定だけ空になる」というピンポイントの事例は見つからず、「ネットワーク構成全体が失われる・新しい NIC と認識される」というもう少し広い形での事象として報告されています


VMware Toolsなど、移行元仮想マシンで利用していたもので、移行後に不必要になったものをアンインストール処理します。


リストア最終処理 (Migrate to production)

Instant VM Recoveryは、バックアップファイルを直接マウントして仮想マシンを即時起動し、数分で業務を再開できる高速復旧機能です。Hyper-Vホストへのリストアには、このInstant VM Recoveryを利用しているため、この段階では仮想マシンの実体ファイルは、またVeeamバックアップサーバ上のファイルになります。最終処理として、Migrate to Productionを実行し、バックグラウンドで本番ストレージへデータをコピーし直すことで、実運用に適した状態へ移行を完了します。

リストアした仮想マシンが「Instant VM Recovery」である事を確認します。


最終処理を行うInstant VM Recoveryを選択し、右クリック→「Migrate to Production」をクリックします。


Restore画面にて、「Restoring disk~~~~ 」が表示されます。Hyper-Vホストのディスクに対し実際のデータリストアが開始されます。
Restore Completed successfullyとなったら実際のリストア処理完了です。

  

リストア最終処理が完了すると、Hyper-Vマネージャーにて、Instant VM Recovery時に存在したチェックポイントが削除された事が確認出来ます。


以上でVMware vSphereで稼働していた仮想マシンのHyper-Vへ移行が完了しました。

移行時の留意点

これまでの手順の説明通り、Veeam Backup & Replicationを使えば、VMwareからHyper-Vへの移行は比較的簡単に実行できる事が分かります。Instant VM Recoveryを利用するため、移行時にダウンタイムも最小限に抑える事が出来ます。ただしこのInstant VM Recovery機能を使っているがゆえの留意点があります。

instant VM Recoveryでは、VeeamのvPowerテクノロジーを利用して、バックアップサーバのリポジトリ上のバックアップイメージを仮想マシンディスクとして公開し、そのまま電源投入して起動するため、バックアップサーバのハードウェア性能に依存するという事です。バックアップサーバのCPU、メモリ、ネットワークはもちろんの事、バックアップを保存しているストレージの性能により、Instant VM Recoveryで起動している状態の仮想マシンのI/O性能が決まります。

そのため、Instant VM Recoveryでリストアを行った後は、本番ストレージへのデータ移動をなるべく早く行う事が推奨されます。


QESでは 仮想基盤構築、移行など関連サービスを幅広く提供しています。ご興味おありのお客様はお気軽に問合せフォームからご連絡ください!

※このブログで参照されている、Veeam Backup & Replicationは、米国およびその他の国におけるVeeam社の商標または登録商標です。
※このブログで参照されている、Windows、Hyper-Vは、米国およびその他の国におけるMicrosoft社の商標または登録商標です。

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