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Veeam Backup & Replication のご紹介

システムソリューション営業本部のインフラ担当エンジニアです。
今回は多くの企業にとって重要な話題、データ保護とバックアップについてお話しします。
特に業界をリードするソリューションの一つ、Veeam Backup & Replicationに焦点を当てていきたいと思います。
Veeam Backup & Replication とは
Veeam Backup & Replicationは、Veeam Software社が提供する以下の特徴を持つバックアップ・レプリケーションソフトウェアです。
●幅広いデータ保護:仮想マシン、物理サーバー、クラウド環境、NAS、PCなど、様々なプラットフォームのデータを一元管理できます。
●エージェントレスバックアップ:仮想環境では、保護対象にエージェントをインストールする必要がありません。
●高速・確実なバックアップと復元:イメージバックアップによる高速なバックアップと、インスタントVMリカバリによる迅速な復元が可能です。
●セキュリティ強化:イミュータブルストレージ対応や多要素認証(MFA)など、ランサムウェア対策を含むセキュリティ機能が充実しています。
●クラウド連携:オンプレミスからクラウドへの移行や、異なるクラウド間のデータ移行にも対応しています
シンプルな構成と直感的な操作が特徴で、バックアップの知識が少ないシステム管理者でも短時間で正確な設定が行えるよう設計されています。
これにより、企業は効率的かつ確実なデータ保護を実現し、ビジネスの継続性を確保することができます。
コンポーネント
Veeam Backup & Replicationは、様々な規模や構成の環境に対応できるモジュール式のシステムとなっており、以下の主要なコンポーネントで構成されます。コンポーネントを適切に組み合わせることで、小規模な環境から大規模な分散環境まで、柔軟にVeeam Backup & Replicationを構築することができます。
最小構成としては、サーバ1台に、バックアップサーバ、バックアッププロキシ、バックアップリポジトリを同居する構成となります。
バックアッププロキシを別サーバで複数構成したり、バックアップリポジトリを別出しにしたりする事で、構成を拡大していくことが可能となります。
●バックアップサーバー
バックアップサーバーは、Veeam Backup & Replicationの中核となるコンポーネントです。以下の特徴があります。
・Windows OSで動作する物理または仮想マシンにインストールされます
・バックアップ、レプリケーション、リストアタスクを調整します
・ジョブのスケジューリングとリソースの割り当てを制御します
・システム全体の設定を管理します
●バックアッププロキシ
・バックアッププロキシは、データの移動を担当する重要なコンポーネントです
・ソースホストからデータを取得し、処理してバックアップリポジトリに転送します
・データの圧縮、重複排除、暗号化を行います
・複数のプロキシを使用することで、バックアップインフラストラクチャをスケールアウトできます
●バックアップリポジトリ
・バックアップリポジトリは、バックアップファイルを保存する場所です
・バックアップファイル、バックアップコピー、レプリケートされたVMのメタデータを保存します
・WindowsまたはLinuxサーバー、NASデバイス、重複排除アプライアンス、オブジェクトストレージなどを使用できます
・NTFS、ReFS、XFSなど、様々なファイルシステムをサポートしています
その他のコンポーネント
●Veeam Backup Enterprise Manager
・複数のバックアップサーバーを一元管理するためのオプションコンポーネントです
・複数のバックアップサーバーを単一のインターフェースで管理できます
・すべてのバックアップ内のMicrosoft WindowsゲストOSファイルを検索し、ワンクリックでリストアできます
●WAN アクセラレーター
・サイト間のデータ転送を最適化するオプションコンポーネントです
・データブロックを比較し、新しいブロックのみをWAN経由で送信することでデータ転送を最小限に抑えます
・サイト間のバックアップ速度を最大50倍まで加速できます
●ファイルエクスプローラー
・リストア時に使用する組み込みアプリケーションです
・Windows Explorerに似たインターフェースで、リストアポイントを参照できます
・Active Directory、Microsoft SQL、Microsoft Exchange など、様々なアプリケーション用のエクスプローラーが用意されています
これらのコンポーネントを適切に組み合わせることで、小規模な環境から大規模な分散環境まで、柔軟にVeeam Backup & Replicationを構築することができます。インストールの際には、環境の規模や要件に応じて、必要なコンポーネントを選択し、適切に配置することが重要です。
構成例
では、上記コンポーネントをどのように組み合わせていくか、実際の構成例を考えてます。
基本コンポーネントとなる、Backup Server、Backup Proxy、Backup Repositoryの関係は以下の通りです。
●オールインワン
バックアップサーバ1台に全てのコンポーネントを導入する構成です。これが基本的な構成で、小規模な環境で採用される構成です。
●サーバを分割する
サーバを追加してプロキシ機能、レポジトリ機能を分割するパターンです。
プロキシを追加する事により、バックアップ処理の負荷を分散する事が出来ます。
1台のサーバではバックアップ負荷が高すぎたり、バックアップが時間内に取得完了しない時などに採用するパターンです。
●レポジトリを外だしにする
バックアップ保存先のレポジトリを外部ストレージにする事も可能です。
重複排除ストレージをレポジトリとして利用すると、バックアップデータを削減する事も可能で長期間保管しておきたいなどの要望を叶えることが出来ます。
Veeam B&R自体にもバックアップファイルの重複排除/圧縮機能がありますが、重複排除機能を持つ専用のデータスストレージと連携する事で、より良くデータ削減が可能となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このブログ記事シリーズでは以後も本製品の機能や特長などをご紹介していきます。
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※このブログで参照されている、Veeam Backup & Repliationは、米国およびその他の国におけるVeeam社の商標または登録商標です。
※このブログで参照されている、Windows、Active Directory、Microsoft SQL、Microsoft Exchangeは、米国およびその他の国におけるMicrosoft社の商標または登録商標です。