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Copilot Studioでエージェント構築!トピックと生成AIの使い分けを解説

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この記事の重要ポイント

  • Copilot Studioの開発は、生成AIの柔軟性と手動トピックの確実性を組み合わせるハイブリッド型が標準です。
  • 「生成AIオーケストレーション」により、トリガーフレーズの事前登録なしで文脈に応じた適切な対応が可能になります。
  • 重要なタスクのみを手動で作り込み、その他は生成AIに任せることで、開発工数を最小化しつつ品質を維持できます。

こんにちは、DXソリューション営業本部の中井です。
Microsoft Copilot Studio に生成AI機能が統合されたことで、エージェントの構築手法は進化しています。

これまでは「シナリオを隅々までどう作り込むか」が課題でしたが、現在は「AIの柔軟性と手動の確実性をどう組み合わせるか」が成功の鍵を握ります。

本ブログでは、現代のCopilot Studio開発における標準的なアプローチである「生成AIオーケストレーション」の活用法と、トピックとの正しい使い分け、そして効率的な構築プロセスについて解説します。

オーケストレーションの理解:クラシックと生成

エージェントがユーザーの言葉を理解し、適切なアクションを選択する仕組みを「オーケストレーション」と呼びます。
まずは、従来の手法と現在の手法の違いを理解することが、構築の第一歩です。

クラシックオーケストレーション

事前に登録した「トリガーフレーズ」の一致によってトピックを開始します。
確実な制御が可能ですが、ユーザーのあらゆる言い回しを予測して登録する手間がかかります。

生成AIオーケストレーション

AIが文脈を理解し、最適なトピックやナレッジを自律的に選択します。
詳細なトリガー設定が不要で、AIがデータソースや指示に基づいて柔軟に対応します。
現在はこの生成型がスタンダードになりつつあります。

「トピック」と「生成AI」の正しい使い分け

高品質なエージェントを構築するには、「手動で作るべき領域」 と 「AIに任せる領域」を明確に区分することが重要です。
以下の表に、それぞれの得意領域と役割分担を整理しました。

機能 事前定義するトピック
(Custom Topics)
生成AIによる回答
(Generative Answers)
役割 処理の確実な実行 広い範囲に柔軟に応答
適したケース
  • フローに基づく処理や条件分岐
  • 正確な情報の聞き取り(スロット埋め)
  • タスク実行やシステム連携
  • 「~とは?」「いつ?」等の情報検索
  • 予測困難な自然言語での質問
  • 既存ドキュメントに基づくFAQ対応
構築のポイント 重要シナリオに絞る
頻度の高いフローをトピック化し、(Copilot)クレジットの消費を抑えます。
トピック数には上限があるため、FAQを乱立させないことが鉄則です。
入力に対応するためのデータソースを与える
Webサイトや社内ファイルを接続し、AIに即座に回答を生成させます。
個別のQ&Aペアを作成する工数を大幅に削減できます。

推奨される構築プロセス:効率化の4ステップ

最初から完璧を目指さず、生成AIのカバー範囲を活かしてスモールスタートし、徐々に精度を高めるフローを推奨します。



STEP 1 基盤の構築(生成AIで広さをカバー)

まずはエージェントを Webサイトや社内ドキュメントに接続し、「生成型応答」を有効にします。(エージェント編集画面右上[設定]>[生成AI]の順にアクセス)
これにより、個別のトピックを一切作成していない状態でも、エージェントはドキュメントに基づいた幅広い質問に回答できるようになります。


生成AIオーケストレーションを活用したCopilot Studioの構築ステップとポイントはこちらの記事でも紹介しています。

STEP 2 コア機能の実装(重要タスクのトピック化)

問い合わせ頻度が高く、ビジネスインパクトの大きいシナリオ(例:注文処理、トラブル診断)のみを厳選して手動作成します。
生成AIでは揺らぎが出る可能性のある複雑なロジックをここで固定し、ユーザーにとって最も重要な手続きを確実に完了させます。

STEP 3 AIの振る舞いと例外処理の調整

手動トピックで対応できない質問が来た際、AIが適切に生成AIへシフトし、意図通りに振る舞うよう調整します。

  • 基本設定(指示/Instructions): エージェント設定の「指示」欄に、「回答が見つからない場合は『分かりません』と答えてください」といったルールを記述します。
  • 例外処理の確認(フォールバック): 有人オペレーターへの転送や、特定のフォーム表示など、AIが答えられなかった場合の具体的なアクションが必要な場合は、システムトピックの「フォールバック」をカスタマイズします。

💡 ヒント:指示(Prompt)の重要性

多くの情報提供型ボットでは、複雑なプログラムを書かなくても、「指示」欄に明確なルールを書くだけで品質が劇的に向上します。

STEP 4 運用と改善

公開後は、実際の会話ログ(トランスクリプト)を定期的に分析します。
頻繁に聞かれているが生成AIの回答では不十分な質問があれば、それを新たなトピックとして昇格させます。
逆に、利用されていないトピックは整理・統合します。

 管理者向けですが、テナント内の各エージェントの会話ログ分析については、Copilot Studio Kitでの実施も可能です。
Copilot Studio Kit についてはこちらの記事でも紹介していますのでご確認ください。

さらに、本格的な運用フェーズに入ると、初期のスモールスタートでは対応しきれなかった以下のような
高度な機能追加」や「精度向上のためのチューニング」が必要になってきます。

  • エージェントに接続する高度なフローやカスタムツールの開発
  • 社内の既存データベース・外部システムとの複雑な連携、およびMCP(Model Context Protocol)サーバの構築
  • 回答精度をさらに引き上げるためのプロンプトエンジニアリングや、AIに与えるデータ形式の最適化

こうした専門的な技術や深いノウハウが求められる領域において、QESでは開発支援や技術サポートを提供しています。
「自社だけで高度なカスタマイズを行うのはハードルが高い」「運用中のエージェントをもっと賢く育てたい」とお悩みの場合は、ぜひ一度QESにご相談ください。

よくある質問

Q. 従来の手動トピック作成はもう不要ですか?

いいえ、不要ではありません。
手順が決まっている「定型業務」や「重要なアクション」には、依然として手動トピックが最適です。
生成AIと使い分けることが重要です。

Q. 生成AIが嘘をつく(ハルシネーション)心配はありませんか?

リスクはゼロではありませんが、Copilot Studioは参照するデータソースを限定することでリスクを大幅に低減しています。
また、STEP 3で紹介した「指示」機能を使って「不確かな情報は答えない」よう、ある程度制御することも可能です。

まとめ

今回ご紹介したような「生成AIで全体をカバーし、重要なタスクのみを手動で作り込む」構築アプローチを採用することで、
開発工数を最小限に抑えつつ、ユーザーの多様なニーズに応える高品質なエージェントを効率的に構築・運用することが可能になるかと思います。
今回の内容が皆様のエージェント構築のお役に立てれば幸いです。

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