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Microsoft Cloud Service - Microsoft Entra ID 導入支援パッケージ

本記事では、Microsoft Cloud Service パッケージ ラインナップの1つである、Microsoft Entra ID 導入支援パッケージ の概要や支援内容、導入メリットなどをご紹介します。
はじめに
クラウドサービスの導入が進む中で、ID管理の重要性はこれまで以上に高まっています。特に、シャドーITの増加や権限の過剰付与といったリスクが顕在化しており、情報漏洩インシデントの多くがIDの不正利用や誤った権限設定に起因しています。
Microsoft Entra ID パッケージは、こうした課題に対応するために、組織内のIDを正しく管理し、ゼロトラストの第一歩となる「ID管理」と「アクセス制御」の実現を支援します。
そこで私たちは、Microsoft Entra IDを活用し、社内IDの登録・管理・認証強化、ならびにアクセス制御の仕組みを一元化するパッケージサービスをリリースしました。
パッケージ概要
本パッケージは、Microsoft 365の導入を検討している会社様はもちろん、すでに導入済みで活用をさらに進めたい会社様を対象にスピーディな導入と利活用支援を提供します。
下記がサービスラインナップとなり、導入から利活用までのフェーズごとでご利用いただけるパッケージサービスをご準備いたしました。
※ 今後もリリース予定のパッケージやパッケージ内で拡充予定のものもあるため、2025年7月版としてご確認ください。
ご利用いただくライセンスはMicrosoft 365 E3 もしくは Business Premium 以上を前提としております。
主なサービス内容
本サービスでは、①”テナント設定” 、 ②”ユーザー・グループ構成” 、 ③“セキュリティ設定” ④”ログの管理”を導入します。
①テナント設定
- カスタムドメインの登録支援
- MS Entra IDでは、“onmicrosoft.com” ドメインを既定で利用しますが、自社の独自ドメインを利用する要件が存在する場合、独自ドメイン(カスタムドメイン)の登録を支援いたします。

- Microsoft Entra IDへのアクセスおよび、アクション制限
- Microsoft Entra ID において、一般ユーザーのテナントに対するアクセスと実施可能なアクションについて制限します。
- エンタープライズアプリケーションに対するユーザーの同意設定
- Microsoft Entra ID において、一般ユーザーによるアプリケーションへの同意機能を無効化することで、アプリケーションのアクセス許可を中央管理できるようになり、ユーザーが勝手にエンタープライズアプリケーションを登録・利用することを防止できます。これにより、意図しないアプリの登録やデータアクセスのリスクを軽減し、セキュリティを強化できます。
- ゲストユーザーのアクセス設定
- MS Entra ID では、他テナントのユーザーや Google アカウントなどの外部ユーザーを「ゲストユーザー」として招待することで、Microsoft 365 サービス上で組織内外のユーザーが共同作業を行うことが可能です。セキュリティを確保しながら柔軟な外部連携が実現するため、適切なアクセス制御を設定します。
②初期構成 / ポリシーの設定
業務役割に応じたユーザーアカウントおよびグループを作成し、ID構成を整備します。
CSVによる一括登録、動的グループの設定、ロールベースのアクセス制御などを活用し、効率的かつ柔軟なID管理を実現します。
- ユーザーのプロビジョニング
- MS Entra IDでは、CSVファイルを活用した一括ユーザー作成が可能です。本パッケージでは、ID管理の初期構築時の支援、異動・新入社員対応を実施する際のマニュアルを提供します。

- ユーザー属性に基づく、グループへの動的割り当て
- MS Entra IDでは、ユーザー属性(部署・役職・ライセンスなど)に基づいて、グループへの自動割り当てが可能です。本機能により、ライセンスの割り当てが自動化され、対応を効率的かつ正確に実施できます。

③セキュリティ設定
多要素認証(MFA)、条件付きアクセスなどのセキュリティ設定を適用し、不正アクセスや内部リスクに備えた堅牢な運用体制を整備します。
- 多要素認証(MFA) / パスワードポリシーの設定
- MS Entra IDでは、電話認証、SMS、Microsoft Authenticatorアプリなどを利用した多要素認証(MFA)に対応しています。
これらの認証手段を組み合わせることで、従来のパスワード認証に比べて、より強固なセキュリティを実現できます。
- MS Entra IDでは、電話認証、SMS、Microsoft Authenticatorアプリなどを利用した多要素認証(MFA)に対応しています。

- 多要素認証(MFA)は電話認証・SMS・Microsoft Authenticatorアプリなどが利用可能です。これらの認証手段を組み合わせることで、従来のパスワード認証よりも強固なセキュリティを実現できます。

- ネームドロケーション(場所)に基づく、条件付きアクセスの設定
- ユーザーがアクセスするネームドロケーション(場所)に基づいて動的にアクセス制御をかけることで、Microsoft 365上のデータに対するセキュリティを強化します。※ デバイスのコンプライアンス準拠を基にアクセス制御を実施する場合はMicrosoft Intuneが必要です。別途「Intune 導入支援パッケージ」の導入をご検討下さい。

④ログの管理
MS Entra IDの “サインインログ” および “監査ログ” を管理することで、不正アクセスの早期発見と対策が可能な環境を整備します。
- サインインログ、監査ログの運用支援
- MS Entra ID上でログを確認する方法と定期的にダウンロードする手順をマニュアルで提示いたします。

このようなお客様におススメです!
Microsoft 365を導入したものの、「アカウントやデータが本当にセキュリティで守られているのか不安…」「入社・退社時のアカウント管理が煩雑で手間がかかる…」と感じている企業様に最適です。
おわりに
本パッケージにはエンタープライズアプリの登録支援とMicrosoft Entra Connect 導入が含まれておりません。
これらの導入をご希望の場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
Microsoft 365は、ただのツールではなく、働き方を変える力を持ったプラットフォームです。
ぜひこの機会に、導入支援パッケージをご活用いただき、よりスマートな業務環境を一緒に実現していきましょう!
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