1. 主要ページへ移動
  2. メニューへ移動
  3. ページ下へ移動

QES ブログ

記事公開日

【Microsoft Entra】「アクセス権の棚卸し」を強力サポート!アクセスレビュー入門

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事のポイント

Microsoft Entraの「アクセスレビュー」機能の全体像、利用に必要な基本要件、そして具体的な機能と運用シナリオを解説します。

  • アクセスレビューの役割:
    グループやアプリへのアクセス権、特権ロールなどが「本当に必要か」を定期的に棚卸しし、自動で最適化するEntraの機能です。
  • 基本要件(ライセンスと権限):
    利用にはMicrosoft Entra ID P2、またはより高度な連携・AI支援が可能なID Governance(Suite)ライセンスが必要です。
  • 4つの強力な機能:
    ①柔軟な対象スコープの指定、②所有者やマネージャーへのレビュー委譲、③AIによる推奨事項の提示、④レビュー結果の権限自動適用について解説します。
  • 代表的な運用シナリオ:
    Teamsの外部ゲストの定期確認や、機密情報アプリの権限見直し、特権管理者ロール(PIM連携)の監査に最適です。

「とりあえず権限を付与したけれど、その後は誰も確認していない」
皆様の組織に、そんな“放置されたアクセス権”は潜んでいませんか?

ツールを活用した社内外のコラボレーションはビジネスを加速させますが、それは同時に「既に契約が終了した外部ベンダーが、いつまでも自社の機密データにアクセスできてしまう」「異動や退職で不要になったはずのアクセス権が放置され、不正に利用される」といったリスクと常に隣り合わせであることを意味します。
ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)や各種コンプライアンス監査においても、「不要な権限が残っていないか」「定期的にレビューされているか」は必ずチェックされる項目です。しかし、実際に手作業でこういったアクセス権をレビューする場合、以下のような課題に直面します。

  • Entra IDから膨大な数の対象ユーザー・グループ・アプリを洗い出し、付与されているアクセス権を個別に評価しなければならない。
  • 対象の権限がまだ必要かどうか、IT部門では判断が付かないため、各担当者へ「この権限はまだ必要ですか?」と個別に確認したり、対応を依頼したりしなければならない。
  • 実際にアクセス権を削除していく際に、対象ではないアクセス権の削除や、アクセス権の削除漏れといったミスが起きる。

これらの課題を解消し、組織内のアクセス権をセキュアな状態に維持するための仕組みが、「アクセスレビュー」です。

Microsoft Entra アクセスレビューとは?

Microsoft Entraのアクセスレビューは、グループのメンバーシップ、エンタープライズアプリケーションへのアクセス権、および特権ロール(グローバル管理者など)の割り当て等を、定期的に棚卸しし、自動的に最適化する機能です。

管理者があらかじめ「レビューの対象」「レビューを行う人(レビュアー)」「実施の頻度(毎月、四半期、年次など)」を設定しておくと、以下のような流れで自動的に棚卸しが実行されます。

  1. 自動通知: スケジュールされた時期が来ると、各レビュアーにメールで確認依頼が届きます。
  2. レビューの実施: レビュアーは専用画面(My Access ポータル)を開き、対象者ごとに「承認」「拒否」「わからない」を選択します。
  3. AIによるサポート: システムが「このユーザーは30日以上サインインしていません」などの情報を提示し、レビュアーの判断を助けます。
  4. 結果の自動適用: レビュー期間の終了に併せて、「拒否」されたユーザーの権限をシステムによって自動的に削除させることができます。

【Point】各フェーズの細やかな制御が可能
一連の基本フローに加え、アクセスレビューは各フェーズで詳細な設定を行えるのが大きな強みです。「一定期間ごとにリマインド通知を送る」「レビュー結果を選択する際、理由のコメントを記載させる」「レビュアーが期限内に回答しなかった場合のデフォルト動作を定義する」「拒否された権限を即時削除せず、管理者の確認を挟んで手動適用させる」など、自社のセキュリティポリシーに合わせて挙動を細かく制御・カスタマイズできます。

アクセスレビューの基本要件

アクセスレビューを導入・運用するにあたり、事前に把握しておくべきライセンス要件と、管理に必要な管理者ロール(権限)について整理します。

利用に必要なライセンス

アクセスレビューを利用するには、対象ユーザーに対して、以下のいずれかのライセンスが必要です。

  • Microsoft Entra ID P2(基本機能のみ)
  • Microsoft Entra ID Governance または Microsoft Entra Suite

※エンタイトルメント管理との連携や、機械学習による高度な推奨事項を利用する場合は、「Microsoft Entra ID Governance」または「Microsoft Entra Suite」が必要となります。

管理に必要な権限(Entra ID ロール)

アクセスレビューの作成や設定変更を行うには、レビューの対象となるリソースに応じて以下のいずれかのロールが必要です。

  • グローバル管理者 または Identity Governance 管理者: すべてのアクセスレビューを作成・管理できます。
  • ユーザー管理者: ユーザーやグループ、エンタープライズアプリケーションに対するアクセスレビューを作成・管理できます。
  • 特権ロール管理者: 特権ロール(PIM連携)に対するアクセスレビューを作成・管理できます。

アクセスレビューの具体的な機能一覧

アクセスレビューは、単なる承認ワークフローツールではなく、Entra IDと密接に連携した高度な管理機能を提供します。具体的にどのような設定や運用が可能なのか、主要な機能を一覧でご紹介します。

分類 機能・設定名 詳細
対象スコープ指定 グループ・アプリ Microsoft 365グループ、セキュリティグループ、各アプリへの割り当てを対象にできます。
外部ゲストの絞り込み 「すべてのユーザー」だけでなく「外部のゲストユーザー」のみに絞ったレビューが可能です。
特権ロール(PIM連携) グローバル管理者やAzureリソースロールも、PIMと連携して棚卸しの対象にできます。
レビュアー指定 所有者・マネージャー 対象の「所有者」、ユーザーの「直属のマネージャー」などを動的に指定可能です。
自己レビュー・多段階 ユーザー自身に判断させる自己レビューや、最大3段階の多段階承認フローを構築できます。
AIによる判断支援 非アクティブ推奨 一定期間(例: 30日間)サインインしていないユーザーに対し「拒否」を推奨します。
異常値検出 AIが類似ユーザーを分析し、異常な権限を持つユーザーを検出して「拒否」を推奨します。
自動適用・制御 権限の自動剥奪 「拒否」と判断された場合、管理者の手作業なしで自動的にアクセス権を削除できます。
未応答時の処理 回答期限切れ時の動作(削除/維持/推奨に従う)を事前に定義しておけます。

よく使われる代表的な運用シナリオ

組織でアクセスレビューを導入する際の具体的な利用イメージとして、代表的なシナリオをご紹介します。

シナリオ 期待される効果と運用イメージ
Teams(Microsoft 365グループ)の外部ゲストの棚卸し 自社環境に招待された全ゲストを対象に、四半期ごとにレビューを実施。一定期間サインインがないゲストを一括でレビューするといった運用を行い、情報漏洩リスクを未然に防ぎます。
特権管理者ロール(PIM連携)のレビュー グローバル管理者や特権ロール管理者など、強力な権限を持つユーザーが適切かを定期確認します。特権の乱用を防ぐため、セキュリティ部門がレビュアーとなるケースが多いです。
機密情報を扱う特定アプリのアクセス権レビュー 人事システムや顧客管理システム(Salesforceなど)へSSO連携しているユーザーを対象に、年次等でレビューを実施。異動後も不要な権限が残っていないかを厳格に監査します。

まとめ

本記事では、Microsoft Entraのアクセスレビューについて、導入のメリットや基本要件、具体的な機能一覧をご紹介しました。

  • 手作業による権限棚卸しの限界とセキュリティリスクの解消
  • 現場の部門長やリソース所有者へのレビュー委譲
  • AI(推奨事項)による判断支援と、不要な権限の自動削除

 

次回のブログでは、実際にMicrosoft Entra管理センターの画面からアクセスレビューを作成・実行する手順を解説します。

QUICK E-Solutionsでは、AIを活用した業務効率化・システム導入のお手伝いをしております。
それ以外でも 様々なアプリケーションの開発・導入を行っております。提供するサービス・ソリューションにつきましては こちら に掲載しております。
システム開発・構築でお困りの問題や弊社が提供するサービス・ソリューションにご興味を抱かれましたら、ぜひ一度 お問い合わせ ください。

※このブログで参照されている、Microsoft、Microsoft Entra、Microsoft 365、Azure、Microsoft Entra ID Governanceは、米国およびその他の国におけるMicrosoft Corporationの商標または登録商標です。その他の商標および登録商標は、それぞれの所有者に帰属します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

お問い合わせ

Contact

ご質問やご相談、サービスに関する詳細など、何でもお気軽にご連絡ください。下記のお問い合わせフォームよりお気軽に送信ください。

お問い合わせ

資料ダウンロード

Download

当社のサービスに関する詳細情報を掲載した資料を、下記のページよりダウンロードいただけます。より深く理解していただける内容となっております。ぜひご活用ください。

資料ダウンロード