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Google Antigravityとは?Google発AI統合開発環境を簡単に紹介!

Google Antigravityとは
こんにちは。DXソリューション営業本部の小原です。
この記事ではGoogle発AI統合開発環境であるGoogle Antigravityについて、簡単に紹介します。
Google AntigravityはGoogle発のエージェントが自律的に動くことを前提とした開発プラットフォーム(AI統合開発環境)です。
エージェントはコードを書くだけでなく、エディタ・ターミナル・ブラウザを横断して「計画→実行→検証」までを行ってくれます。
そして嬉しいことに現時点ではPublic Preview版として、個人は無償で利用可能です。
参考:https://antigravityai.org/jp/
Google Antigravityの画面は大きく2つ
Google Antigravityは「Editor View」と「Manager Surface」という2つのインターフェースにあります。これは、「現場」と「司令室」の関係に似ています。1) Editor View(いつものIDEっぽい画面:現場)
手元でコードを触りたいときの“馴染みのある”画面です。 VS CodeベースのUIで、Googleの現在の最新モデル「Gemini 3 Pro」による無制限のタブ補完やインラインコマンドが使えます。「ここだけ自分で直したい」という時は、これまで通りここで作業します。
2) Manager Surface(管制塔:複数エージェントを動かす画面)
従来のIDEであればファイルツリーであった箇所に「Agent Manager」と呼ばれるダッシュボードが表示されます。ここでは開発者が自分でコードを書くのではなく、複数のエージェントを生成し、タスクを割り振り、その進捗を非同期に監視することができます。
例えば、「認証周りのリファクタリング」をエージェントAに、「決済APIのテスト作成」をエージェントBに任せ、自分は設計に集中する。そんな「エンジニアリングマネージャー」のような働き方がここで可能となります。
出典:https://antigravity.google/docs/agent-manager
信頼のメカニズム
「AIに任せたけど、裏で何をされたか分からない」といった不安を解消するために導入されたのが Artifacts(成果物) です。 Antigravityの設計思想として「Verify with Artifacts, not logs(ログではなく成果物で検証せよ)」といったものがあります。大量の実行ログを読む代わりに、人間が理解しやすい以下の形式で報告してくれます。
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Task Lists(タスクリスト): 「まずこのファイルを分析し、次にここを修正します」という段取り。実行前にNGを出せます。
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Implementation Plan(実装計画書): 複雑な変更の前に作成される技術設計書。Googleドキュメントのようにコメントでフィードバックできます。
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Screenshots & Browser Recordings: UI変更の前後比較や、実際にブラウザを操作して動作確認した様子の録画。
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Code Diffs(コード差分): 最終的な変更点。プルリクエストのレビューと同じ感覚で確認できます。
これらは Editor View と Manager Surface の両方から確認でき、「AIの作業をレビューしてマージする」といった健全なサイクルを作れます。
出典:https://antigravity.google/docs/walkthrough
具体的にどういったことができる?
Antigravityのエージェントは Browser Subagent や Terminal Integration を持っており、人間と同じようにブラウザやコマンドラインを操作できます。
例1:フォームのバリデーション修正(“直したつもり”を潰す)
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状況:保存ボタンを押すとたまに落ちるバグがある。
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Google Antigravityの動き:
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エージェントがコードを修正。
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ターミナルでローカルサーバーを起動。
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ブラウザを立ち上げてフォームに入力し、エラーが出ないことを確認。
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その一連の流れを「Artifacts(動画・スクリーンショット)」として人間に提出。
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メリット:「修正しました(動くとは言っていない)」がなくなります。
例2:「新機能1個だけ」追加(タスクを小さく切って任せる)
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状況:ToDoアプリに「ソート機能」を追加したい。
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Google Antigravityの動き:
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「Implementation Plan」を作成し、ユーザーに提案。
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ユーザーが「ライブラリXは使わないで」とコメント。
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プランを修正して実装・テスト実行。
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メリット:丸投げではなく、要所要所で人間が意思決定に関与できます。
例3:調べもの→実装まで(「ドキュメント探し疲れ」を減らす)
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状況:初めて触るAPIを組み込みたいが、仕様を調べるのが面倒。
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Google Antigravityの動き:
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Browser Subagent がChromeを使って公式ドキュメントを検索・閲覧。
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最新の仕様(DOM構造やパラメータ)を取得。
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それを基に最小構成のサンプルコードを作成。
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メリット:古い知識でのハルシネーションを防ぎ、リサーチの手間を激減させます。
料金と制限
Public Preview期間中は「個人は無償」
Google公式ブログによると、現在はPublic Preview期間であり、個人ユーザーは無償で利用可能です。ただし、無制限ではありません。
トークンではなく「Work Done(仕事量)」
ここが面白い点ですが、レート制限の基準は「文字数(トークン)」ではなく、エージェントが行った "Work Done"(仕事量) に基づいて計算されます。
エージェントが裏側で思考し、ブラウザを操作し、コマンドを叩く……その「推論と動作の総量」がコストになります。
いまのところ、無料ユーザーはプロジェクトを完遂しやすいよう(?)週次でのクォータ制限がかかっているようです。
参考:https://antigravity.google/pricing
※Public Preview期間の終了日は公式で発表されておりません。個人のGoogleアカウントを持っていれば誰でも利用可能なので、今のうちに試してみることをおすすめします。
比較:Google Antigravity vs AWS Kiro
弊社ブログではAI統合開発環境として競合となるAWSのKiroを紹介している記事が多いのですが、簡単に比較してみます。
| 特徴 | Google Antigravity | AWS Kiro |
| メインの搭載モデル |
Gemini系 |
Claude系 |
| 開発スタイル |
探索・検証重視 とりあえずエージェントに走らせ、Artifactsで結果を見て修正する。 |
仕様駆動(Spec-Driven) コードを書く前に厳密な「仕様書」を定義し、それに沿って進める。 |
| 検証の主役 |
Artifacts タスクリスト、スクショ、動画、コード差分など。 |
Specs & Hooks 要件定義書と、イベント駆動(保存時など)の自動化フック。 |
| 強み |
ブラウザ統合によるE2Eテストや調査能力の高さ。 Google Cloudデータ連携(MCP)の手軽さ。 |
プロトタイプをプロダクション品質に引き上げる堅実なワークフロー。 AWSインフラとの親和性。 |
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Google Antigravity は「Geminiという優秀な部下に指示し、成果物を見ながら詰める」スタイル。
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Kiro は「しっかりした仕様書を書き、Claude等の能力で堅実に製造させる」スタイル。
と言えそうです。どちらもよい点がありますので、無料のうちに実際に使ってみて自分の開発方法に合う方を見つけましょう。
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<QES関連ソリューション/ブログ>
<QESが参画しているAWSのセキュリティ推進コンソーシアムがホワイトペーパーを公開しました>
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※このブログで参照されている、Google、Geminiは、Google LLCの商標です。


