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【Kiro入門】Kiro Getting Startedを受講①基本機能についてまとめてみた！
はじめに：Kiroとは？
re:Inventでも専用のブースが出展されるなど注目度の高い「Kiro」。 「触ってみて便利だが、基本的な機能や裏側の思想まで理解したい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、AWS Skill Builderで公開されている「Kiro Getting Started (Japanese)」コースを受講しながら、実際のKiroの画面や主要機能について解説していきます。
AWS Skill Builderのコース画面
Kiroの基本概要
Kiroは、プロトタイプ作成から本番環境へのデプロイまで、ソフトウェア開発プロセス全体を効率化するために設計されたIDEです。
最大の特徴はVisual Studio Code (VS Code) を基盤としている点です。そのため、既存のVS Codeユーザーであれば、拡張機能やターミナル操作、ショートカットなどの使い慣れた環境をそのままに、高度なAI機能を享受できます。
単にコードを補完するだけでなく、Kiroは「人間とAIエージェントのコラボレーション」を重視しており、開発者が主導権（コントロール）を持ちながら、AIが自律的にタスクをこなすパートナーとして機能します。
拡張機能やターミナル機能が使用可能
特徴1：仕様駆動開発
Kiroが他のAIコーディングツールと大きく異なるのが、仕様駆動開発（Specモード）というアプローチを採用している点です。
いきなりコードを書き始めるのではなく、まず「何を作りたいか」を高レベルのアイデアから構造化された要件へと落とし込みます。Kiroでは、EARS（Easy Approach to Requirements Syntax）表記法を用いて、複雑な機能を明確な要件に分解します。
Specモードで要件定義からスタートできる
これにより、開発チームは何を構築すべきか、成功の定義は何かを正確に合意でき、手戻りを防ぐことができます。チェックポイント作成機能もあるため、試行錯誤もしやすい設計になっています。
特徴2：AIチャットと「Vibe」
Kiroには強力なチャットインターフェースが統合されています。ユーザーは自然言語でAIエージェントと対話し、質問や説明、コードの生成・修正を依頼できます。
画面上では「Vibe」と呼ばれるインターフェースを通じ、アイデア出しや詳細な機能の深掘りを行うことができます。要件が固まれば、AIがそれに合わせてコードを生成してくれます。
Vibeモードでコード作成ができる
特徴3：オートパイロットと監視モード
AIによるコード生成には、大きく分けて2つのモードがあります。
オートパイロットモード (Autopilot Mode)
複数のファイルにまたがる変更を、ステップごとの承認なしで一気に実装します。ルーチンタスクや、やることが明確な作業において圧倒的なスピードを発揮します。
監視モード (Supervision Mode)
実装前に、AIが提案する変更内容を開発者が一つひとつ承認します。レビューシステムにより、必要に応じてロールバックも可能です。重要なロジックの変更時など、慎重に進めたい場合に適しています。
右下の切り替えボタンから切り替え可能
押さえておきたい技術コンセプト
Skill Builderのコースでは、Kiroを使いこなすために重要な技術コンセプトも紹介されています。
ステアリング (Steering)
「ステアリング」は、AIに対してプロジェクト固有のルールや知識を与える機能です。 専用ディレクトリ（.kiro/steering等）にMarkdownファイルを置くことで、コーディング規約やアーキテクチャの決定事項をAIに永続的に学習させることができます。
これにより、セッションが変わってもAIは「このプロジェクトのルール」を忘れず、チーム標準に従ったコードを生成してくれます。
モデルコンテキストプロトコル (MCP)
Kiroは外部のツールやドキュメントと連携するために、MCP (Model Context Protocol) をサポートしています。例えば、社内の独自ドキュメントや、クラウドサービスの最新API仕様などを外部サーバー経由でKiroに接続し、それを参照しながら開発を進めることが可能になります。
その他、エージェントフック (Agent Hooks) を使えば、「ファイルを保存したら自動でテストを実行する」といったオートメーションも定義可能です。
左メニューからSteeringやMCP、Agent Hooksにアクセス可能
まとめ
Kiroは単なる「コード生成ツール」ではなく、仕様策定から実装、自動化までをAIと共に進めるための新しいIDEです。VS Codeベースであるため導入のハードルは低く、AWSインフラ上で動くためセキュリティ面でも安心感があります（転送中・保存中の暗号化など）。
仕様駆動開発というアプローチは最初は慣れが必要かもしれませんが、手戻りを減らし、意図通りのソフトウェアを作るための強力な武器になりそうです。
次回は実際にKiroのデモを体験していきたいと思います！
興味のある方は、ぜひAWS Skill Builderのコースもチェックしてみてください。
Kiro Getting Started (日本語)
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