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【2026年10月版】Claude 5.5 と GPT-6 系、エンジニアはどう選ぶ? 料金・性能・日本リージョンを比較

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この記事のポイント

2026年秋にAnthropicとOpenAIから相次いで発表された「Claude 5.5系(Haiku/Sonnet)」と「GPT-6系(Luna/Sol)」の最新4モデルについて、エンジニアが実務で選定する際に重要な仕様や料金体系を比較・整理しました。表面上のAPI単価は両社で揃っていますが、長文処理時の仕様やデータ処理地域など、独自に一次情報を確認して分かった「中身の違い」を解説します。

  • 課金の「段差」と長文処理時の違い:
    主力モデル(入力$2/出力$10)、小型モデル(入力$0.10/出力$0.50)と、100万トークンあたりの基本単価は両社完全に一致しています。しかし、Claude Haiku 5.5はプロンプトが10万トークンを超えると単価が5倍に跳ね上がる一方、Claude Sonnet 5.5は100万トークンまで単価が一定など、モデルごとに長文入力時の課金仕様(段差)が大きく異なります。
  • 破壊的変更と第三者機関による性能評価:
    Haiku 4.5から5.5への移行時はトークン数が約30%増加するなどの破壊的変更に注意が必要です。また、評価機関Artificial Analysisの調査によれば、Sonnet 5.5は高いスコア(Intelligence Index 56)を出す反面、最大設定時のタスク単価が$5.46と非常に高く、予算あたりの性能ではGPT-6.1 Sol(タスク単価$0.72)が優位な傾向にあります。
  • データレジデンシーの実情と用途別選定ガイド:
    企業利用で重要となる「日本国内での推論完結」について、Amazon Bedrockなどの公式ドキュメントを筆者が独自に確認した結果、現時点では「Amazon BedrockのClaude Haiku 5.5」のみが条件を満たすことが判明しました。日常作業にはSonnet 5.5、コストを抑えた複雑処理にはGPT-6.1 Solなど、要件に応じた適切な使い分けを推奨します。

こんにちは。DXソリューション営業本部の岡田です。

2026年9月から10月にかけて、Anthropic と OpenAI が立て続けに新しいモデルを公開しました。Claude Haiku 5.5 / Sonnet 5.5 と、GPT-6 Luna / GPT-6.1 Sol です。API の単価が小型・主力ともに両社で揃うという珍しい状況になった一方、細かく見ていくと「同じ値段でも中身が違う」ポイントがいくつもあります。

本記事では、エンジニアがモデルを選ぶときに効いてくる観点に絞って、この4モデルを横並びで整理します。数字はすべて 2026年10月13日 時点で確認したものです。価格や順位はこの先も変わりうる点はあらかじめご承知おきください。

はじめに:4モデルを整理

名前の数字は世代を、後ろの名前は大きさの階級を表します。Claude は文学作品の形式になぞらえた名前で Haiku < Sonnet < Opus < Fable の順に大きくなり、OpenAI は天体の名前で Luna(月)< Sol(太陽)< Astra(星)の順です。今回扱う4モデルの基本情報は次のとおりです。

モデル 発表日 モデル ID 位置づけ(公式) コンテキスト
Claude Haiku 5.5 2026-10-07 claude-haiku-5-5 最速・最安の小型。分類・抽出・ルーティング 1M トークン
Claude Sonnet 5.5 2026-09-28 claude-sonnet-5-5 速度と知能の最良の組み合わせ。日常タスク向け 1M トークン
GPT-6 Luna 2026-09-22 gpt-6-luna GPT-6 の最下位で高効率。大量処理向け 約 1.05M トークン
GPT-6.1 Sol 2026-09-29 gpt-6.1-sol GPT-6 Sol のアップグレード。Astra に迫る性能を低いコストで(コーディング・コンピューター操作・専門業務) 1M トークン

出典:Anthropic Models overview、Amazon Bedrock の Claude Haiku 5.5 / Claude Sonnet 5.5 / GPT-6.1 Sol モデルカード(発表日・コンテキスト)、OpenAI の gpt-6-luna / gpt-6.1-sol モデルページ、OpenAI「GPT-6.1 Sol のご紹介」、OpenAI Developer Community の告知(GPT-6 Luna の発表日)。2026-10-13 時点

注意:「GPT-6 Sol」と「GPT-6.1 Sol」

GPT-6 Sol は 2026-09-22 に GPT-6 Luna と同時に発表されましたが、7日後の 2026-09-29 に後継の GPT-6.1 Sol が出ました。入力・出力の単価は同じで、OpenAI の料金ページもすでに GPT-6.1 Sol の掲載に切り替わっています。本記事では最新版の GPT-6.1 Sol を比較の対象にします。記事や資料を読むときは、どちらの版の話かに注意してください。

先に結論

先に結論です。API の単価は、小型(Claude Haiku 5.5 と GPT-6 Luna)が入力 $0.10・出力 $0.50、主力(Claude Sonnet 5.5 と GPT-6.1 Sol)が入力 $2・出力 $10 と、両社で完全に揃いました。(いずれも100万トークンあたり)値札は同じですが、中身は次の3点で違います。

  • 課金の「段差」:長い入力を渡したときに単価が上がる境目がモデルごとに違う
  • 賢さの出し方:Claude Sonnet 5.5 は出力トークンを多く使うことで高いスコアを出している(後述)
  • 国内で処理を完結できるか:一次資料で確認できた範囲では、Amazon Bedrock の Claude Haiku 5.5 のみ(後述)

使い分けの結論を3行でまとめると次のとおりです。

  • 日常の作業には Claude Sonnet 5.5
  • 大量処理には Claude Haiku 5.5(1回10万トークン以内)
  • GPT-6 は条件が合うときに選ぶ:10万トークン超の大量処理なら GPT-6 Luna、1タスクあたりの費用を抑えたい場合は GPT-6.1 Sol

なお、日本語性能を単独で評価した公式結果は4モデルとも未公表で、日本国内で推論まで完結できる経路もほぼありません。(後述)

仕様と料金:価格は横並び、課金の「段差」が違う

仕様は4モデルでほぼ横並びです。コンテキストは 1M トークン前後、最大出力は 128K トークン、入力はテキストと画像、出力はテキストのみ。思考の深さ(effort)も段階で指定でき、Claude の2モデルと GPT-6.1 Sol は5段階(low〜max)、GPT-6 Luna は6段階(none〜max)です。

出典:Amazon Bedrock の Claude Haiku 5.5 / Claude Sonnet 5.5 / GPT-6.1 Sol モデルカード、OpenAI Models、OpenAI の gpt-6-luna / gpt-6.1-sol モデルページ

料金は次のとおりです(100万トークンあたりの米ドル)。

項目 Haiku 5.5(10万以下) Haiku 5.5(10万超) Sonnet 5.5 GPT-6 Luna(272K以下) GPT-6.1 Sol(272K以下)
入力 $0.10 $0.50 $2 $0.10 $2
出力 $0.50 $2.50 $10 $0.50 $10
キャッシュ読み $0.01 $0.05 $0.10 $0.01 $0.10
バッチ(入力/出力) $0.05 / $0.25 $0.25 / $1.25 $1 / $5 $0.05 / $0.25 $1 / $5

※ Claude Sonnet 5.5 のキャッシュ読みは、Claude Haiku 5.5 の発表に合わせて $0.20 から $0.10 に値下げされました。GPT-6.1 Sol のキャッシュ読みも $0.10 で、GPT-6 Sol($0.20)の半額です。
出典:Anthropic Pricing、OpenAI Pricing、OpenAI gpt-6-luna モデルページ(Luna のバッチ料金)、OpenAI「GPT-6.1 Sol のご紹介」。2026-10-13 時点

単価が同じでも、1回に送る量が増えたときの段差の付き方は3通りに分かれます。ここがモデル選定で一番のポイントです。

  • Claude Haiku 5.5:プロンプトが10万トークンを超えると、入力も出力も単価が 5倍 になる。判定はキャッシュの読み書きを含む入力全体で行われる
  • GPT-6 Luna / GPT-6.1 Sol:入力が 272K トークンを超えると、そのリクエスト全体の単価が入力(キャッシュを含む)2倍・出力1.5倍になる
  • Claude Sonnet 5.5:段差が無く、1M トークンまで同じ単価

出典:Anthropic Pricing、OpenAI Pricing(長文時の単価)、OpenAI gpt-6-luna モデルページ、Amazon Bedrock GPT-6.1 Sol モデルカード(272K の境目)

設計時の勘所:Haiku 5.5 で大量処理を組むなら、1リクエストを10万トークン以内に収める設計が前提になります。これを超える見込みなら、段差を避けて GPT-6 Luna を選ぶほうが安くつくケースがあります。長文を一律単価で安定して流したいなら Sonnet 5.5 が扱いやすいです。

移行時の動かなくなる変更に注意(Claude 5.5系)

自社のシステムやツールがClaude APIを直接呼び出して組み込んでいる場合、Claude 5.5系への移行はモデル名を書き換えるだけでは済みません。 破壊的変更(バージョンアップによって、それまで動いていたリクエストがそのままでは動かなくなる変更)がいくつかあり、Sonnet と Haiku で中身が異なります。(Claude.aiやClaude Codeを通常利用するだけの場合は、この章は関係ありません)公式ドキュメントで挙げられているもののうち、特に踏みやすいものを抜粋します。

Sonnet 5 から Sonnet 5.5 へ移行する場合

  • thinking: disabled を指定すると 400 エラーになる。代わりに新設の between_tools を使う(effort が low / medium / high のときのみ指定できる)
  • tool_choice の any / tool でツール使用を強制すると 400 エラーになる

Haiku 4.5 から Haiku 5.5 へ移行する場合

  • 新しいトークナイザを使うため、同じ文章でも Haiku 4.5 より 約30%多いトークン として数えられる。料金の見積もりや10万トークンの判定に影響する
  • 手動の拡張思考(budget_tokens の指定)、既定外のサンプリングパラメータ(temperature など)、prefill(応答の書き出しを先に与える指定)はエラーになる
  • Sonnet 5.5 と違い、effort が high 以下なら thinking: disabled を引き続き使える

出典:Anthropic: Sonnet 5.5 migration guide、What's new in Claude Haiku 5.5

GPT-6 側にも細かな違いがあります。GPT-6.1 Sol は effort の none に対応しておらず、ツール呼び出しは Responses API で行う必要があります。(Chat Completions はツール呼び出しなしでのみ対応)GPT-6 Sol から移行するときは、モデルページで対応するパラメータを確認してください。

なお、処理地域を指定すると料金が10%上乗せになる点は両社共通です。(Claude API で米国内の処理を指定する場合や、OpenAI の地域処理エンドポイントを使う場合など)

出典:OpenAI gpt-6.1-sol モデルページ、Anthropic Pricing、OpenAI Pricing

ベンチマークで見る実力:公式と第三者

ベンチマーク(AI の能力を測る共通の試験)の数字を見る前に、比べ方の前提を押さえておきます。Anthropic は Haiku 5.5 を GPT-6 Luna と、Sonnet 5.5 を GPT-6 Sol(9月22日公開の旧版。Sonnet 5.5 の発表は GPT-6.1 Sol より前)と並べて公表しています。一方、OpenAI は GPT-6.1 Sol の発表で Claude Opus 5.5 や Claude Fable 5.1 と比べており、Sonnet 5.5 / Haiku 5.5 との直接比較はありません。評価条件も揃っていないため、横並びの数字は「どちらが上か」の方向性をつかむ程度に読んでください。

出典:Anthropic「Claude Sonnet 5.5」発表ページ、Anthropic「Claude Haiku 5.5」発表ページ、OpenAI「GPT-6.1 Sol のご紹介」

Anthropic 公表の表では、同じ小型クラスの比較で Claude Haiku 5.5 が GPT-6 Luna を、両方の値がある全項目で上回りました。

ベンチマーク(分野) Claude Haiku 5.5 GPT-6 Luna
Terminal-Bench 4.0(エージェント型コーディング) 39.2% 16.4%
OSWorld 2.1(PC 操作、Offline subset) 72.4% 48.9%
FrontierCode 1.1(エージェント型コーディング) 46.4% 42.4%
Chartography(図表読み取り、ツール無し) 46.4% 29.1%

出典:Anthropic「Claude Haiku 5.5」発表ページ掲載の比較表

独立評価では構図が変わります。評価機関 Artificial Analysis(AA)の総合点 Intelligence Index(各モデルの max 設定)と、タスク単価(Index の1タスクを解くのにかかった平均費用)を並べると、「賢さの上限は Claude、予算あたりの賢さは GPT-6」という傾向が見えます。

モデル Intelligence Index タスク単価
Claude Sonnet 5.5 56 $5.46
GPT-6.1 Sol 52 $0.72
Claude Haiku 5.5 43 $0.21
GPT-6 Luna 38 $0.07

※ Claude Sonnet 5.5 はフォールバック有効の設定での値です。
出典:Artificial Analysis リーダーボード。2026-10-13 時点

Claude Sonnet 5.5 は、AA の発表記事で Opus 5.5 (max) に次ぐ2位とされました。一方でタスク単価は突出して高く、AA は max 設定の Sonnet 5.5 について、これまで計測した中で最も多くの出力トークンを使ったと報告しています。同じモデルでも effort の設定でタスク単価は大きく変わり、Sonnet 5.5 は low の $0.35 から max の $5.46 まで約16倍の差があります。数字を見るときは「どの設定で測ったか」を必ず確認してください。

出典:AA: Claude Sonnet 5.5、Artificial Analysis リーダーボード(effort 別の値)。2026-10-13 時点

提供経路と日本リージョン

4モデルとも発表当日から主要クラウドで利用可能です。Claude の2モデルは Claude API / Amazon Bedrock / Google Cloud / Microsoft Foundry、GPT-6 Luna と GPT-6.1 Sol は OpenAI API / Microsoft Foundry / Amazon Bedrock / GitHub Copilot などで提供されています。

日本国内で推論まで完結できる経路は、一次資料で確認できた範囲では Amazon Bedrock の Claude Haiku 5.5 のみ です。jp. で始まる推論プロファイルを使うと、処理が東京・大阪間で完結します。Claude Sonnet 5.5 は、Amazon Bedrock に日本向けの推論プロファイルがありません。GPT-6.1 Sol は Amazon Bedrock では米国内の処理かグローバルの推論プロファイルにしか対応しておらず、Azure の Global Standard も処理場所を限定しない方式です。OpenAI API で指定できる処理地域も米国と EU だけです。いずれも処理は国内に閉じません。

データレジデンシーが要件になるシステムでは、この違いが選定の決め手になります。

出典:Amazon Bedrock の Claude Haiku 5.5 / Claude Sonnet 5.5 / GPT-6.1 Sol モデルカード、AWS What's New(GPT-6 Luna)、Microsoft Learn: Region availability、GitHub Changelog(GPT-6 Luna / GPT-6.1 Sol)、OpenAI gpt-6.1-sol モデルページ(処理地域)、Anthropic「Claude Haiku 5.5」発表ページ、What's new in Claude Sonnet 5.5(Claude の提供先)。2026-10-13 時点

安全性と日本語対応

運用で効いてくるのが拒否の返り方の違いです。Claude 5.5系は依頼を断るときもエラーにせず、正常応答(HTTP 200)で返して stop_reason に "refusal" を入れます。エラーとして検知されないため、拒否を監視する仕組みが別途必要です。また、Sonnet 5.5 は Claude API のベータ機能として、一部の拒否(cyber と frontier_llm の分類)を Sonnet 5 で再試行できますが、Haiku 5.5 にはこの仕組みがありません。

出典:Anthropic: Refusals and fallback、What's new in Claude Sonnet 5.5、What's new in Claude Haiku 5.5

日本語については、調べた範囲では、日本語単独の公式評価は4モデルとも公表されていません。業務投入前に、実際に確認することを強くおすすめします。

用途別の使い分け早見表

用途 第一候補 補足・条件
大量バッチ処理(分類・抽出・要約) Claude Haiku 5.5 1回10万トークン以内に収める。超える場合は GPT-6 Luna
エージェント型コーディング Claude Sonnet 5.5 effort は、要件が明確なタスクなら medium から始め、難しいタスクや長いタスクは high に上げる(Anthropic 公式ドキュメントの目安)。高リスク変更は Opus 5.5。費用を抑えたい場合や、既存の Azure OpenAI 環境を活かしたい場合は GPT-6.1 Sol
チャット・文書作成(非エンジニア) Claude Sonnet 5.5 公式の位置づけは「速度と知能の最良の組み合わせ」
長文の読解 Claude Sonnet 5.5 長さによらず単価一律。272K以内なら GPT-6.1 Sol も候補
国内で処理を完結させたい Amazon Bedrock の Claude Haiku 5.5 一次資料で確認できた範囲では実質この一択

乗り換えの目安は、今 Sonnet 5 を使っているなら Sonnet 5.5 へ(前述の破壊的変更に注意)、GPT-6 Sol を使っているなら後継の GPT-6.1 Sol へ。新規採用の場合は、自社の代表ケースで両方を試してから決めてください。

まとめ

まとめると、「単価は Claude と OpenAI で揃ったが、課金の段差と中身は違う。日常は Sonnet 5.5、大量処理は Haiku 5.5(10万トークン以内)、GPT-6 は条件付きで選ぶ」 となります。

モデルの入れ替わりは早く、GPT-6 Sol の公開から7日で後継の GPT-6.1 Sol が出ており、OpenAI の料金ページはすでに GPT-6.1 Sol の掲載に切り替わっています。価格・順位・提供経路は頻繁に変わるため、採用時点の一次資料で必ず確認することをおすすめします。本記事がモデル選定の出発点になれば幸いです。

QESでは、ガバナンス整備・セキュアな利用環境構築・利活用コンサルティング・セキュリティレビューまで、Claude / Claude Code の組織導入を一貫して支援しています。AWS(Amazon Bedrock)経由での提供にも対応しています。支援内容は下記のサービスページ、および無料の「Claude 導入チェックリスト」をご覧いただくか、お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

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※このブログで参照されている、Anthropic、Claude、Claude Code、Claude Cowork は、Anthropic, PBC の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
※OpenAI、GPT は、OpenAI, Inc. の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
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