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Cowork on 3P を Microsoft Foundry 経由の Claude で使えるようにしてみた

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この記事のポイント

Claude Opus 4.7 / Claude Sonnet 4.6 / Claude Haiku 4.5 など最新モデルを、既存の Microsoft Azure 環境を活かしながら業務で活用するための具体的なセットアップ方法を解説します。Microsoft Foundry では Anthropic の最新モデルがリリースと同時に利用可能になるため、タイムラグなく最先端の AI を業務に取り込むことができます。

  • Microsoft 環境との統合:
    Microsoft Entra ID による認証、Intune や Group Policy による端末一括管理など、既存の Microsoft 基盤をそのまま活用できます。
  • Azure 請求への一本化:
    Claude は Microsoft Azure Consumption Commitment(MACC)の対象のため、既存の Azure 契約・消費コミットメントで利用でき、Anthropic との別途ベンダー契約が不要です。
  • ステップごとの手順解説:
    Foundry ポータルでのモデルデプロイから Cowork の接続設定・動作確認まで、つまずきポイントを交えながら解説します。

はじめに

「Claude Cowork や Claude Code を業務で活用したいけれど、Anthropic への個別 SaaS 契約を増やしたくない」「Intune や Entra ID で一元管理した状態で展開したい」「Azure 上の利用コストを Microsoft Azure Consumption Commitment(MACC)に充当したい」——そんな状況にお心当たりはありませんか?

実は Microsoft Foundry(旧称:Azure AI Foundry、以下 Foundry)を使うことで、Claude Cowork / Claude Code の推論バックエンドを自社の Azure アカウント経由に切り替えることができます。Anthropic 社では「Cowork on 3P」モードと呼ばれる仕組みで、Foundry はそのサポートされたサードパーティプラットフォームのひとつです。

すでに Azure を業務基盤として使っている組織にとっては、既存の Microsoft 環境を活かしたまま Claude Cowork / Claude Code のエンタープライズ展開が実現できます。
今回は、その手順を最初から最後まで解説します!

1. Microsoft Foundry とは

Microsoft Foundry は、Microsoft が提供する生成 AI モデルのフルマネージドプラットフォームです。Anthropic の Claude、Meta の Llama、Microsoft の Phi、Mistral など、複数の AI モデルを統一された環境から利用できます。

Foundry の主な特徴は以下の通りです。

  • 複数モデルを Azure ポータルから一元管理:Claude を含む多数のフロンティアモデルを Azure 上でデプロイ・管理できます。Claude Opus 4.7 / Claude Sonnet 4.6 / Claude Haiku 4.5 など Anthropic の最新モデルがリリースと同時に利用可能です。
  • 課金を Azure に統合:Claude は MACC の対象であり、既存の Azure 消費コミットメントに充当できます。Anthropic との個別契約は不要です。
  • Entra ID 認証との統合:Microsoft Entra ID によるキーレス認証が利用でき、既存の ID 管理基盤とシームレスに連携できます。
  • 端末管理ツールによる一括展開:Microsoft Intune、グループポリシー、Jamf など既存の MDM(Mobile Device Management:端末管理ツール)を使って Claude Desktop を組織全体に配布・管理できます。

エンタープライズで AI を業務利用する際、すでに Azure 基盤を持つ組織にとって Foundry は自然な選択肢です。

2. Foundry 経由で使うメリット

通常、Claude Desktop は Anthropic 社のサーバーに接続して動作します。
一方、Foundry 経由(Anthropic 社では「Cowork on 3P」モードと呼びます。3P は Third-Party の略です)で動作させると、以下のメリットが得られます。

項目 通常モード(Anthropic 直接) Foundry 経由モード
課金 Anthropic SaaS 課金 Azure 利用料金として管理(MACC 対象)
認証基盤 Anthropic アカウント Microsoft Entra ID
端末一括管理(MDM) 手動 Intune / グループポリシー / Jamf
監査ログ 限定的 Azure Monitor / Log Analytics
料金 サブスクリプション(Pro / Max / Team / Enterprise):ユーザー単位の月額固定
API:従量課金
詳細はAnthropic 料金ページをご参照ください
従量課金のみ(月額固定なし)
データレジデンシー(データの保管・処理場所)保証 ⚠️ Bedrock・Vertex AI と異なり現時点では保証なし。2026年中に対応予定(2026年 5月現在)

⚠️ データレジデンシー(データの保管・処理場所)に関する現状の注意点

Amazon Bedrock や Google Cloud Vertex AI 経由の場合、推論は選択したリージョンのインフラ内で完結し、データレジデンシーの保証が得られます。一方、Microsoft Foundry 経由の場合、Claude モデルの推論は Azure 基盤ではなく Anthropic のインフラ上で実行されますAnthropic 公式ドキュメントに明記)。Microsoft Foundry はあくまで課金・アクセス管理のための商業統合であり、推論処理そのものは Anthropic 側で行われます。そのため、現時点では Bedrock・Vertex AI と同等のデータレジデンシー保証は提供されていません。2026年中に対応が予定されています(2026年 5月現在)。

MACC 活用・Entra ID 統合・端末一括管理など、Microsoft 環境のガバナンス強化を目的とするケースでは、現状でも十分に実用的な構成です。

⚠️ 従量課金のコストにご注意ください

Foundry 経由の利用は、ユーザー単位の固定料金なしのトークン従量課金です。Claude Cowork や Claude Code を日常的に利用する場合、プロンプト・応答のトークン量に応じてコストが積み上がります。特に Claude Code のようなコーディングエージェントは、1 タスクあたりのトークン消費量が多くなりがちです。利用開始前に Azure Cost Management でコストアラートを設定し、想定外の請求が発生しないよう管理することを推奨します。

3. 事前準備(Azure 側)

Foundry 経由で動作させるには、Azure 側でいくつかの準備が必要です。

1. Foundry リソースの作成

Azure ポータルにアクセスし、Microsoft Foundry のリソースを作成します。

  • 現時点で Claude モデルが利用できるリージョンは East US2 または Sweden Central のみです。リソース作成時のリージョン選択でどちらかを選んでください

2. Claude モデルのデプロイ

前の手順で作成したリソースの Foundry ポータル(ai.azure.com)にアクセスします。
以下は、新しい Foundry 画面での操作画面で説明していますので、ポータルの右上に「新しい Foundry」トグルがある場合はオンにしてください。

1. スタート画面では、APIキーとエンドポイントが表示されています。後続の手順で必要となるため、控えておきます。

2. 「モデルの検索」をクリックします。

3.モデルで「Claude」を検索し、デプロイしたいモデルを選択

4. 「デプロイ」をクリック。

設定方法を選択します:
  • 既定の設定:デプロイ名はモデル名がそのまま使われます。すぐに使い始めたい場合はこちらで問題ありません
  • カスタム設定:デプロイ名を任意に変更したい場合はこちらを選択します

5. Azure Marketplace のサブスクリプション画面が表示されたら利用規約を確認し「業種」を選択後に「同意して続行」をクリックします。

6. デプロイが完了するまで待ちます

ポイント:「4. サードパーティ推論の設定」では、ここで確定したデプロイ名を入力します。既定の設定を使った場合はモデル名(claude-sonnet-4-6 など)がそのままデプロイ名になります。

4. サードパーティ推論の設定

Claude Desktop のインストールと開発者モードの有効化については、Cowork on 3P を Bedrock 経由の Claude で使えるようにしてみたの「4. Claude Desktop のインストール」「5. 開発者モードの有効化」をご参照ください。開発者モードを有効化したら、開発メニューから Foundry 接続の詳細設定を行います。
(参考:Microsoft Foundry 用に Claude Desktop を構成する)

1. 設定画面を開く

ハンバーガーメニュー → 「開発」 → 「サードパーティ推論を設定…」 を選択します。

2. Foundry の接続情報を入力

「Connection」セクションで 「Foundry(Azure AI)」 を選択すると、「FOUNDRY の認証情報」欄が表示されます。以下を入力します。

項目 入力値
Azure AI Foundry resource name 事前準備で控えたリソース名
Azure AI Foundry API key 事前準備でコピーした API キー

3. モデルリストを入力

「IDENTITY & MODELS」セクションでは、以下を設定します。

項目 入力値
Model list claude-sonnet-4-6 (Foundry でのデプロイ名)

ポイント:モデルリストに入力する名前は、Foundry ポータルで設定したデプロイ名です。モデル ID とは異なる場合があるため注意してください。

4. 設定を適用

画面右下の 「ローカルに適用」 をクリックします。再起動の確認ダイアログで「今すぐ再起動」をクリックします。

5. 動作確認

再起動後、Cowork 3P モードが開きます。
設定済みの場合は、次回以降起動画面で「Foundryで続ける」を選択すると、Cowork 3Pモードで起動します。

接続状態の確認

画面の左下に 「Cowork 3P | Foundry」 と表示されていれば、Foundry 経由で接続されています。入力欄右下に 「Sonnet 4.6」 と表示されていることも確認しましょう。

試しに「こんにちは。あなたは何のモデルですか?」と入力してみます。Claude から応答が返り、Claude Sonnet 4.6 として認識されていれば、Foundry 経由での接続が正常に動作しています。

6. つまずきポイント

実際にセットアップした際に詰まりやすいポイントをまとめました。

  • デプロイ名とモデル ID の混同:Foundry ではデプロイ時に任意の名前を付けられます。モデルリストに入力するのはモデル ID (claude-sonnet-4-6)ではなく、Foundry ポータルで設定したデプロイ名です。デプロイ名をモデル ID と同じにしておくと混乱しません。
  • サブスクリプション種別エラー: 無料試用・学生・クレジットのみのアカウントは Foundry の Claude モデルに非対応です。従量課金(Pay-As-You-Go)のサブスクリプションか、有効なクレジットカードが紐づいたアカウントを使用してください。
  • リージョンが対応していない: 現時点で Claude モデルが利用できるリージョンは East US2 と Sweden Central のみです。それ以外のリージョンにデプロイしようとすると Claude モデルが選択できません。
  • 設定が反映されないとき: 設定変更後はアプリを完全終了して再起動する必要があります。タスクトレイやタスクマネージャーを確認し、プロセスが残っていないか確認してください。

まとめ

今回は、Claude Desktop を Foundry 経由で動作させる方法をご紹介しました。

セットアップのポイントは、Foundry リソースのデプロイ名を正確に入力すること、そしてClaude モデルのデプロイ先リージョンに East US2 または Sweden Central を選択することの 2点です。
すでに Azure を業務基盤として利用している組織であれば、既存の Microsoft 環境を活かしたまま Claude Cowork / Claude Code のエンタープライズ展開が実現できます。Entra ID や Intune との統合によるガバナンス強化、MACC による Azure 請求への一本化など、Microsoft 環境ならではのメリットを活かした構成として、ぜひ検討してみてください。



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※Claude、Claude Cowork、Claude Code は、米国およびその他の国々における Anthropic, PBC の商標または登録商標です。

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