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Microsoft Power Platform と Adobe Acrobat Sign を使った電子署名/ワークフローシステム

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Microsoft Power Platform と Adobe Acrobat Sign を使った電子署名/ワークフローシステム

はじめに

 昨今、多くの企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)化が進んでいることと思います。契約時の書類も電子化が進んでいますが、"真正性" については課題にあがることが多いのではないでしょうか。電子ファイルの真正性を確保するために、電子署名を用いる方法があります。今回は、弊社で実績のある Microsoft Power Platform と Adobe Acrobat Sign を使った申請書類の電子署名・ワークフロー(構成は簡略化したもの)をご紹介します。


Adobe Acrobat Signとは... 
 契約書や申請書など、合意・契約が必要となる文書に電子署名を付与するサービスです。令和6年1月からは保存要件に従った電子データの保存が必要となる、電子帳簿保存法にも対応されています。様々な機能がありますが、詳細は、Adobe 公式ホームページ からご確認いただければと思います。

 電子帳簿保存法については、国税庁から 電子帳簿保存法パンフレット が掲載されています。また、Adobe 公式ホームページには、「Adobe Sign」と電子帳簿保存法 が掲載されています。あわせてご確認いただければ幸いです。


システム概要図

 Power Platform と Acrobat Sign を組み合わせると、以下のようなシステム構成が可能となります。
  • 申請画面、管理画面のUI ⇒ Power Apps
  • 承認、電子署名UI ⇒ Acrobat Sign
  • Power Platform と Acrobat Sign 間のインタフェース、通知 ⇒ Power Automate
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図1.Power Platform × Acrobat Sign を利用した電子署名/ワークフローシステムの概要図
※実際には、監視機能やログの削除機能など、他にも様々な機能が入ります。


ワークフローの流れ

  1. Power Apps キャンバスアプリから、申請情報を入力、署名前のPDFを添付、承認者を指定し、申請(Power Automateフロー起動)。
  2. 承認フローがスタート(Power Automate で 申請を承認者へ通知)。
  3. 承認者は、受信メールから添付ファイルを確認し、申請書に電子署名を施す(電子署名は Acrobat Signの機能)。
  4. 署名済みのPDFを Dataverse へ格納。


準備するもの

Power Platform、Acrobat Signを使った電子署名/ワークフローを実現するにあたり、以下の準備をします。
  • Microsoft Power Platform ライセンス
  • Microsoft Azure アカウント
  • Adobe Acrobat Sign ライセンス(Power Platfornとアプリケーション連携をするため、グループ版の Acrobat Sign Solutions)
  • 開発環境(PC、ブラウザ、インターネットに接続できる環境)
  • 申請書(PDF)


利用サービス

利用したサービスは以下の通りです。
  • Microsoft Power Platform
    • Power Apps
    • Power Automate
    • Dataverse
  • Microsoft Azure
    • Azure AD(アカウント管理)
  • Adobe Acrobat Sign


開発スコープ

1.Power Apps キャンバスアプリ

 Power Apps キャンバスアプリで、「申請画面」「フロー設定画面」「申請一覧画面」など、UIとして必要な画面を作成します。
 Power Platform 上での制限はありますが、ローコード開発でパッケージ製品よりも柔軟な対応ができるメリットがあります(業務にあわせる都合上、どうしてもパッケージ製品では対応できない...といったところに手が届きやすい)。

2.Power Automate フロー

 Power Apps と Acrobat Sign 間のインタフェースや通知機能など、Power Automate でフローを作成します。
 今回は構成から外しましたが、署名済みのPDFを Azure BlobStorage に保存するなど、他システムと連携することも可能です。
 Power Platform では様々なコネクタが用意されています。コネクタがあれば、既存システムとの連携も容易に実現可能になります。
 Power Automate のコネクタ一覧は、Microsofot公式サイト「すべての Power Automate のコネクタの一覧」からご確認いただけます。

※実際には、Dataverseを利用する上でのテーブル設定や、Azureの設定などがありますが、ここでは割愛させていただきます。


おわりに

 今回、掲載させていただいた構成は、簡略化したものになりますが、弊社では、Power Platform × Acrobat Sign を利用した電子署名/ワークフローシステムの開発を実施しており、実績もございます。Power Platform を使ったワークフローシステムについて、ご興味のある方は、是非、弊社にお問い合わせください。
 Power Platformには、Acrobat Sign だけでなく、DocuSign や Amazonサービスなどに接続するためのコネクタが用意されています。3rdパーティ製のサービス単体では実現できなかったシステムも、Power Platform、Azure と組み合わせることで実現可能な範囲が拡がります。
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