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Power Apps のデータフローでExcelファイルをクラウドに自動で取り込んでみた2

今回は Datavarse のデータを Power Apps や Power BI で表示してみます。
※Dataverseを利用するために、Power Apps の有償ライセンスが必要になります。
1.データ準備
前回2ファイル取り込みましたが、グラフを表示するにはデータが少ないです。
複数ファイルを読み込めるようにデータフローを修正して、Datavarse のデータを増やしました。
SharePoint Online のフォルダに、1月~8月の勤務時間のデータを5名分用意しました。

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2.データフロー
SharePoint Online のフォルダ毎にフォーマットが異なるデータを格納しているため、それぞれデータフローを用意しました。
データフローでは複数ファイルを読み込めるように、フォルダパスでフィルターを行い、[↓↓]よりファイルを結合します。

ファイルを結合するとファイル変換のクエリが追加されます。[サンプル ファイルの変換]にデータ加工処理を設定します。
実際には、[ファイルの変換]が呼び出されますが、[サンプル ファイルの変換]を更新するたびに[ファイルの更新]も合わせて更新されます。

3.Power Apps
Power Apps で簡単なグラフを表示してみます。
[データ] > [データの追加]より、Dataverse のテーブルを選択して、アプリで利用できるようにします。


既定では500件までしかデータが読み込めないため、今回はドロップダウンリストでユーザーを選択して、グラフを表示するアプリにしてみました。
データの読み込み件数は、Power Apps の設定から最大は2000件まで変更することができます。

ドロップダウン、データテーブル、縦棒グラフのコントロールを配置して、以下プロパティを設定しました。

コントロール | プロパティ | 設定値 |
App | OnStart | ClearCollect( names,Distinct(ShowColumns(勤務時間表s, "cr39c_name"), cr39c_name)); |
Dropdown1 | Items | names |
OnChange | ClearCollect( workTimes, AddColumns( GroupBy(Filter(勤務時間表s, cr39c_name = Dropdown1.Selected.Result), "cr39c_year","cr39c_month","cr39c_name","otherColmun") , "worktime", (Sum(otherColmun,worktime)/60) )); Sort(workTimes,cr39c_month,Ascending); |
|
DataTable1 | Items | Sort(workTimes,cr39c_month) |
cr39c_year列(_C)1 | FieldDisplayName | 年 |
cr39c_month列(_C)1 | FieldDisplayName | 月 |
worktime列(_C)1 | FieldDisplayName | 勤務時間 |
ColumnChart1 | Items | Sort(workTimes,cr39c_month) |
Labels | cr39c_month | |
Series1~9 | worktime | |
XLabelAngle | 0 | |
Title1 | Text | 月ごとの勤務時間 |
Legend1 | Visible | false |
ユーザーを選択するとこのような感じでデータとグラフを表示することができます。

4.Power BI
次は、Power BI で Dataverse のデータを扱ってみます。
Power BI Desktop を起動します。[データを取得] > [Dataverse]より対象のテーブルを選択して、データを読み込みます。


今回、接続方法はインポートを選択しました。

worktime(作業時間)を分単位で Dataverse に登録しているため、
グラフ上で見やすいように worktime(作業時間)を時間単位に変換したカスタム列を追加します。



追加したカスタム列は、数値として扱うため、データ型を固定小数点数に変更します。


レポートに折れ線グラフを追加して、プロパティに以下を設定します。
プロパティ | 設定値 |
X軸 | month |
Y軸 | worktime(hour)の合計 |
凡例 | name |
レポートを発行すると、このような感じでグラフを表示することができます。

5.最後に
ご紹介したように簡単にExcelファイルのデータをクラウドに取り込み、Power Apps や Power BI で利用することができました。ファイルサーバーに眠っているデータをクラウドに移行することで、Power Apps や Power BI で簡単に利用できるようになり、有効活用ができるかもしれません。
興味を持たれた方は、是非データフローと Dataverse を利用してみてください。
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