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電子印鑑GMOサイン と Power Platform のサービス連携

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はじめに

 多くの企業ではすでにDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでおり、その企業の数は年々増え続けています。政府のペーパーレス化推進の影響をうけ、契約書類も紙媒体から電子化が進められており、DXにおいては、電子署名による契約のスムーズな締結はビジネスプロセスの効率化につながります。
今回は、最近 Power Automate 用の標準コネクタがリリースされた電子契約サービス「電子印鑑GMO サイン」をPower Platformと連携し、契約書の作成から電子署名による契約締結、書類保管といった一連のプロセスをシームレスに自動化する方法をご紹介します。

電子印鑑GMOサインとは... 
 電子印鑑GMOサインは「GMOグローバルサイン・ホールディングス」が運営する電子契約サービスです。これまで紙への押印やサイン等で実施していた契約を、電子文書に置き換えオンラインでの契約の締結を可能にします。また、2024年1月1日からは保存要件に従った電子データの保存が必要となる、電子帳簿保存法にも対応しています。様々なサービスを提供していますが、詳細は 電子印鑑GMOサイン ホームページ からご確認いただければと思います。

 電子帳簿保存法については、国税庁から 電子帳簿保存法パンフレット が掲載されています。また、電子印鑑GMOサイン ホームページには、【対応状況】電子帳簿保存法 が掲載されています。あわせてご確認いただければ幸いです。


システム概要図

電子印鑑GMOサイン と Power Platform を組み合わせると、以下のようなシステム構成が可能となります。
  • 申請画面のUI ⇒ Power Apps
  • 承認、電子署名UI ⇒ GMOサイン
  • Power Platform と GMOサイン 間のインタフェース、通知 ⇒ Power Automate
GMOサインシステム概要図.jpg
図1.電子印鑑GMOサイン × Power Platform を利用した電子署名/ワークフローシステムの概要図
※実際には、承認者管理機能や監視機能など、他にも様々な機能が入ります。



前提事項

電子印鑑GMOサイン、Power Platformを使った電子署名/ワークフローを実現するにあたり、以下の準備をします。
  • Microsoft Power Platform ライセンス
  • Microsoft Entra アカウント
  • GMOサイン アカウント(Power Automate連携はオプションであるため、GMOサインのプラン加入とは別に API連携 のお申し込みが必要となります)
  • 開発環境(PC、ブラウザ、インターネットに接続できる環境)
  • GMOサイン アカウントにログイン後、テンプレートを作成する。作成方法は 【テンプレート】登録・編集方法 を参照。

また、本システムは電子印鑑GMOサインが提供する下記の標準コネクタのみを使用します。
(標準コネクタの詳細はMicrosofot公式サイト「GMO Sign」からご確認いただけます。)

アクション
  • 指定したテンプレートを使用して新しいエンベロープを送信します
  • エンベロープ ドキュメントを取得する
トリガー
  • エンベロープの状態を変更したとき (接続)


ワークフローの流れ

  1. Power Apps キャンバスアプリから、前提事項で作成したテンプレート情報を入力し、申請(Power Automateフロー起動)。
  2. 署名依頼フローがスタート(Power Automate から GMOサインを経由し 申請を承認者へ通知)。
  3. 承認者は受信メールから署名依頼された申請書を確認し、電子署名を施す(電子署名は GMOサインの機能)。
  4. 署名済みのPDFを Dataverse(sharePoint) へ格納(Power Automateフロー起動)。


利用サービス

利用したサービスは以下の通りです。
  • Microsoft Power Platform(有償ライセンス)
    • Power Apps
    • Power Automate
    • Dataverse(SharePoint)
  • Microsoft Entra(無償ライセンス)
    • Entra ID(アカウント管理)
  • 電子印鑑GMOサイン(有償ライセンス)

開発スコープ

1.Power Apps キャンバスアプリ

 Power Apps キャンバスアプリで、「申請フロー設定画面」「申請文書一覧画面」など、UIとして必要な画面を作成します。
 Power Platform 上での制限はありますが、自社業務に合わせたアプリケーション開発が可能であるため、パッケージ製品よりも柔軟な対応ができるというメリットがあります。

2.Power Automate フロー

 GMOサイン と Power Apps 間のインタフェースや通知機能など、Power Automate でフローを作成します。
 今回は構成から外しましたが、PDF格納後にteamsへ署名フローの完了通知を行うなど、他システムと連携することも可能です。
 Power Platform では様々なコネクタが用意されています。コネクタがあれば、既存システムとの連携も容易に実現可能になります。
 Power Automate のコネクタ一覧は、Microsofot公式サイト「すべての Power Automate のコネクタの一覧」からご確認いただけます。

※実際には、Dataverseを利用する上でのテーブル設定や、Azureの設定などがありますが、ここでは割愛させていただきます。


おわりに

 今回は 電子印鑑GMOサイン × Power Platform の標準コネクタを利用した電子署名/ワークフローシステムについてご紹介しました。掲載させていただいた構成は簡略化したものになりますが、弊社では、電子印鑑GMOサイン × Power Platform を利用した電子署名/ワークフローシステムの開発を実施しております。Power Platform を用いたビジネスプロセスの効率化について、ご興味のある方は、是非、弊社にお問い合わせください。
 
 Power Platformには、電子印鑑GMOサイン だけでなく、Acrobat Sign や Amazonサービスなどに接続するためのコネクタが用意されています。パッケージ製品単体では実現できなかったシステムも、Power Platform、Azure と組み合わせることで実現可能な範囲が拡がります。
 私共が提供するサービス・ソリューションにつきましては こちら に掲載しております。システム開発・構築でお困りの問題や弊社が提供するサービス・ソリューションにご興味をお持ちいただけましたら、「お問い合わせ」フォームから気軽にお問合せください。


 最後に、今回ご紹介しきれなかったカスタムコネクタを用いた 電子印鑑GMOサイン の API利用 については近日公開予定となっております。

※記載されている会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。
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